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【283】リサーチ不足? [即興小説トレーニング]

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 お題 :彼の愛したつるつる
制限時間:15分

タイトル:リサーチ不足?


「なるほど。好意を向けられるのはありがたいことだ」
 意を決して長年の片思いを伝えたわたしに返ってきたのは、そんな言葉だった。
「そ、それなら……その……わ、わたしと、付き合ってくれませんか!?」
「それは断る」
 続けられた言葉に、思考が止まる。
「ど、どう……して?」
 10分か20分か、あるいは何時間も経ったのではと思える長い一瞬の末、わたしが口にしたのはそんな疑問だった。
「理由か。そうだな、それは大きくなってしまったからだ」
「大、きく……?」
「そうだ。それによってキミは俺の好みではなくなった」
「なくなっ、た……?」
「そう。キミが大きくなってしまったのは――」
 その胸だ、と。
「女というのはどうしてか、大きいほうがいいという風習があるようだが、俺の好みはつるつるのぺったんこでな。だが、ただ小さいだけでもダメだ。小さいのを気にして隠したがるようなのが一番だ」

  <ここで時間制限>

「そ、それじゃあ……胸にこだわりがあるって、噂は……」
 そう聞いたから、がんばって、色々と試して、せめて普通くらいの大きさになったのに。
「ああ、数年前のキミはすばらしい胸の持ち主だったな。それでいて、クラスの女子たちと恋バナをしながらも大きくする方法をひそかに聞こうとしていたりする様子はとても素晴らしかった」
 なってしまった。素晴らしかった。そんな彼の過去形の言葉が。
 あの頃の、彼の好みの姿にはもう戻れないということをわたしの心に突き刺した。

  <あとがきという名の言い訳スペース>

 なんか珍しい場面を書いた気がします。即興283品目。
 なお、がんばれば普通くらいまでにすることができるのかとか、こだわりある相手だからがんばったのに普通くらいで告白するものなのかとかそういう細かいことは考えることをやめましたので気にしないようお願いします。

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